都市生活の祭り性について

田舎での生活にストレスがないというのは、
例えば満員電車での通勤がないというようなところだ。
ドアからドアへは基本的に自家用車である。


都市生活におけるストレスというのは
毎日、ぎゅうぎゅうの電車に自らを押し込まなければ
ならないところにある。
この状態はなんであろうか?


これは祭りの状態である。
例えば「だんじり」や「ねぶた」である。
男同士が身体と身体をこすり合わせて
熱気の中で攻撃性を発散させるのである。
これを毎日やったら精神も病むというものだ。


逆に言えば田舎の生活にはそれが年に一回必要なのである。
しかし資本主義の本格化に伴い都市生活のショーケースに
ふらふらと若者たちは引き寄せられ、
同時に村の祭りは衰退し、
本来の祭りの機能は都市に出なければ得られなくなった。
行ったら行ったで毎日フルパワーを出さなくてはならない
都市生活である。
現代人に必要なのは正常な田舎暮らしである。