SciFiとSF

サイエンスフィクションというのは、
本流は結構、小難しいものである。
つまりハードSFと言われる分野だ。
そこにおける科学公証はあくまで現実的なので、
夢だとか華はないのであり、
地道で退屈なものである。


アニメオタクなどが「SF好き」という、
この「SF」という言葉ほど浅薄で楽しいものはない。
SFはサイエンスフィクションとは呼びがたい、
ライトSFだとかスペースオペラものである。
例えばワープだとか、電磁シールドだとかいうものは、
空想すなわちファンタジーであり、空想科学だ。
サイエンスフィクションは科学公証に則った空想なので、
空想科学と科学的空想という、これらは全く別物である。


しかし、なかなかどうして、この空想科学は楽しい。
スタートレックの転送技術や、
スターウォーズのドロイドたち、
スターゲートでアメリカ政府が宇宙母艦を造っていたり、
胸が躍るのである。
NASAで活躍するエリートの中にスタートレック好きは多く、
空想科学が科学的進歩の一助になっているのは間違いない。


とはいえ、市井の認識がガンダムなどを
SFと呼んでいたりすると参ってしまうのである。
あれは反戦アニメを未来テイストで描いてるだけだと、
どうして、その本質が分からないのだろうか。
それで「SF好きなんです。」とか言われたら、
ちょっと手のつけようがないのである。