旅に出る効用

今しがた私がなぜ旅に出たのか理由が分かった。
すなわち関係性をそぎ落として何が残るのか、
残ったものが良くも悪くも自分の本質であり、
それを見極めるためであったのだ。


要するに何かを観るとか、人に会うとか、
そういうことが青年期の旅の目的ではないのだ。
20数年で構築された日本での人間関係、
特に関係性の上でお互いの立場を決めあう日本である、
そこから一度離れることが目的なのだ。


私の帰国は迫っており、幸い私は自分の方向性というか、
自分にできること、自分にしたいこと、自分のすべきこと、
これらの道筋が見えてきた。
大した成果もなく旅を終えるのかと
少し憂鬱であったが、むしろ最優先の目的は、
これで達成できたのではないかと思う。