わたくしの明日
私は父に、この先どうするつもりか、
弁明しなくてはいけなくなりました。
私は、まったく何も手につかぬ、
まったくの無能であります。
無能なりにもがいても、
そこにもがききれない壁があります。
「わたくしといふ現象は
かていされた有機交流電燈の
ひとつの青い照明です」
(宮沢賢治「春と修羅」より)
そういう風に考えたら、
部品の中の壊れたものは、
自然と排除されるものなのではないでしょうか。
この世界に私の居場所が一つでも見つかれば、
そうは思っても、また、
「私の居場所」などという考え自体に、
反吐の出る思いがして、
何もかもが嫌になります。
私の明日というものは、
未だ定まらず、
しかし人からは確実なものを求められ、
存在を放棄させてもらえないのに、
存在を否定されているということが、
まことに苦痛です。