山は恐ろしい

http://www.asahi.com/national/update/1102/SEB200911020009.html

大変、悲しいニュースである。
私も9歳の時、塾のキャンプで遭難しかけたことがあった。
50名ほどでヒュッテに向かって山超え谷超えしている時、
休憩を皆より2・3分多く取った、
私と私の同級生一人、OBで20歳くらいの男性3名の、
計5名で半分遭難状態であった。
驚いたことに2・3分の間に、
大勢いた仲間たちの影も形もなくなってしまったのである。


経験豊富とは言いがたいOBたちの判断で、
ヒュッテの方向に向かって沢へ降りていった。
それこそ斜度45度かという斜面を、
実際は60度くらいだったかもしれないが、
落ちるように降りていった。
おそらくもっと早いルートがあったのだろう。
夕暮れを過ぎて皆が夕食を食べているであろう頃、
ようやく沢に辿りついた。
そして、そこから先、どうしたらいいか、
誰も分からなかった。
皆で絶望しているところへ、
救世主のごとく塾長がトーチを持って現われた。


そうなのだ。
もう10mほど言ったところに道路が通っていて、
ヒュッテも近かったのである。
しかし、あそこで塾長が現われなかったら、
私たちはどうなっていたのか、
考えるだに恐ろしい。