今日の夢

実は今日、起き抜けに怖い夢を見た。
どこかの美術館に居るのだ。
そこは入り口からホールを通って、
幅の広いヨオロッパ的な、立派な階段を、
2階に上がったところから、脇の展示室に向かう構造だ。
そこの学芸員若い女性が、私に
「○×の展示室を確認してきてください。」と頼む。
私はとても怖かった。


その階段は、まるで黄泉国(よもつくに)から
逃げ出すときの坂のようで、
しかし昇った先が、むしろ黄泉国のような、
そんな雰囲気なのだ。
それぞれの段は、日本的な浅い段で、
私は自慢のマグライトをどこからか取り出した。
それを一旦、口に咥えて、
慌てて鞄を(いつの間にか持っていた鞄)閉めた。
そうしなければ、私はずるずると、
急斜面を落ちる如く、その浅い段から滑り落ちるのだ。


私はなんとか段を昇り切り、
時折、消えてしまうマグライトを騙し騙し点け、
奥のギャラリーを探索し、
設営途中で放棄された展示室を見つけ、
すぐに引き返した。
そして階下の学芸員
「○×はこうでした。」と話し、
それから寒いホールでうらぶれた中年男性と、
一言も交わさずに少し過ごして、
それから目が覚めた。